「はてな」という、知的コンプレックスがある人たちのコミュニティ

お世話になっております、しおです。

外国人として、はてなのどこが面白い?」という僕の5月3日のエントリーは思ったよりすごい人気があったみたい。ビックリ。やはり(当然かもしれませんけど)「はてな」というテーマについて興味のある人が多いよね。

それで、今回は前のエントリーの続きとして、コメント欄から始生まれた話を取り上げたいと思う。石川さんという人が書いたコメントの最初の部分を引用します。

はてなは、特殊な人の集まりであって、日本を表していません。知的コンプレックスがある人たちのコミュニティです。現実の日本人には、知的コンプレックスはありません。」

個人的に僕はこの意見についてどう思うか、という点はとりあえずおいてて、まずはてなのユーザーの反応から考え始めたい。面白いことに、はてブのコメントを読んでみると、上の意見に対しての反応の多くは二つのグループに分けられて、id:h_tksnさんの「だいたいあってる」みたいな反応もあれば、id:ono_matopeさんの「コメントがつまらない」という反応もあった。他にも、id:mobanamaさんの『なんか「特殊」っぽいひとが自分が特殊に該当しないかのようなコメントをつけている。』や、id:Neanさんの「 自分は日本人的でないと考える典型的日本人がコメントしてる」というような批判もあった。

そこで、上の引用の内容に注目し、「合っている」/「合ってない」という正反対の反応を広げるために、コメント欄に書いた意見をもう少し分析して言い換えたいと思う。


順番を変えりますが、コメントには3つのことが述べられていると言えるでしょう。

  1. はてなはコンプレックスがある人たちのコミュニティです。
  2. 現実の日本人には、知的なコンプレックスはありません。
  3. (したがって)はてなは日本を表しません。


この3つの中、1)が一番目立つ意見だと感じるよね。「はてなは特殊な人の集まり」という意見はある意味で共感するかもしれないが、個人的に「知的コンプレックス」とは言い過ぎる、と僕は思う。

もちろん日本人ではないし、日本語も第二言語なので何も言えないかもしれないが、僕自身ははてなダイアリーで書いた文章の質が、他の日本のブログサービスや参加型メディアなどで出ている文章の質と比べて、比較的に高いと思う。それはもちろん「ノーベル賞」みたいなレベルの「質」っていうわけではない。また、「知識人が書いたもの」みたいな堅い「質」という意味でもない。

むしろ、あまり有名じゃない人が、今まであまり分析されなかったことや、今まで気が付かれなかったことについて深く考えて、細かく分析して、自分なりに優れた文章を書くところ、そこが「はてな」だと僕は思う。

なので、はてなダイアリーのエントリーの多くは「考えすぎるよ」と言えるかもしれないにもかかわらず、「知的コンプレックス」というイメージはズレていると感じる。id:snow113さんが書いた『「ダイアリー」なのに日記的でないのがはてなダイアリーの特徴/確かに「論壇的」な雰囲気を強く感じる』のほうがあっているかな、と個人的に思う。

「日々の色々・The colour of the sun」を読んでいる皆さん、特にはてなダイアリーで書いているブロガーの皆さん、どう思う?知的コンプレックスあるの?ないなら、声を上げてください!


続きまして、次の2)。「現実の日本人には、知的なコンプレックスがありません」ということは、別に反論しません。


そして最後の3)の、「はてなは日本を表しません」ということ。これは日本人ではないので何も言えないかもしれないし、「日本を表す」こと自体はどういう意味か、ちょっと分からないですが、何か僕はこの意見に対しても違和感があるな。

日本全体を表すことは本当にあるのかな、僕自信は疑問がある。しらふさんの「日本の文化を知っててください!」という記事を思い出す。「はてなは日本を表しません」なら、日本を表すのはナニ?石川さんが「330円の牛丼」を食べると日本が分かるというような助言をしたけど、残念ながらそれは足りないですよね。それだけでは「すしと芸者」に絶対負けるよ。


そこで僕はね、「すしと芸者」という海外で日本を表すイメージより、はてなダイアリーに出ている話、例えば秋葉原通り魔事件の裏にある日本の現実や、グーグルストリートビューの反対する声の裏にあることなどのほうが、現代の「日本」を表すと思うよ。せっかく英語に翻訳したということは、当たり前そういうわけだった。

でもそれも、読者の皆さんからの意見を聞きたいな。id:umetenさんの『一個人が垣間見た日本の側面について騙っているのに、すぐに「本当の日本」とか「純粋な日本」とか言いたがる人が登場の巻。』というコメントを読むとやはり、早合点しちゃうという心配もある。

でもね、そうであれば、直接言うってよ。間違っているなら直してよ。私たちはちゃんと聞いているよ。

何も説明しないや、他の人に任せると当然、「すしと芸者」というイメージになるわけ。はてなは日本を表しないかもしれないが、少なくとも「すしと芸者」よりずっと代表的だと僕は思う。